絵が描けなくてもOK!マンガ原作者になる方法とは?

マンガ家とコンビを組んでデビューした経緯とは?

#連載エッセイ
#絵が描けなくてもOK!マンガ原作者になる方法とは?

今も昔も、小学生のなりたい職業に上位ランキングする”マンガ家”。けど、ほとんどの人がいつしかその夢を諦めてしまう……。私(西島)自身もそうでした。
ところが、四十近くなり、なんとなく自分のこの先の人生が見え始めた頃、絵が描けなくてもマンガ業界に携わることができる方法を知ったんです。それが、マンガ原作者への道。そして、私自身はアラフォーでデビューしました。
周りを見渡してみると、私のように社会人になってから、小学生の頃の夢であるマンガ作りに携わりたいという人は意外と多いんですよね。その方法の1つがマンガ原作者になること。
ただ、なる方法は人それぞれ。そこで、毎回、ゲストをお迎えして、マンガ原作者になる方法を語っていきます。

第1回目ではマンガ業界に携わって25年目を迎えるベテランの青木健生さんにお話を伺いました。
第2回目のゲストは、現在、白泉社の『マンガPark』で『幼馴染2人♂が明らかに両想いなんだが』を連載中の種袋ルネッサさんです。ルネッサさんは昨年(2023年)、初めて連載デビューを果たしたばかり。数年前までは、志望者側にいました。
原作者志望の読者に近い先輩として、デビューの経緯や普段やっていることなどをお聞きしていきます。

SNSで交流があったマンガ家さんとコンビを組んでデビュー

マンガ原作者としてデビューするには、「コンテストに応募する」「編集部に持ち込む」「ウェブ小説がコミカライズされる」など、さまざまな方法があります。
ルネッサさんの場合はマンガ家さんとコンビを組んで、デビューされたんですよね。
どういう経緯で組むことになったんでしょうか。

約4年前、マンガ家のさやいんげん先生がSNSで、fujossy主催の『異世界BL漫画コンテスト』に応募するための原作者を募集したんです。
それに手を挙げたのが、さやいんげん先生と一緒にマンガを作ることになったきっかけです。
前々からさやいんげん先生とはBLが好きという共通点があり、腐女子のオフ会やSNSなどで交流がありました。

マンガ家さんと編集さんの三人四脚で作った読み切りマンガが連載へ

そこからどのようにして連載に結びついたんですか。

一緒に作った作品は、2020年、コンテストで優秀賞をいただきました。ただそこではデビューすることはなく、そのマンガを別サイトに転載することにしました。
すると、白泉社さんから「読み切りマンガを描いてみませんか?」と声をかけられたんです。
そして、さやいんげん先生と担当編集さんの三人四脚で作った読み切りマンガが『マンガPark』『Trifle by 花とゆめ』に掲載されることになりました。
ありがたいことにどちらも好評で、『Trifle by 花とゆめ』で掲載された読み切りマンガ『幼馴染2人♂が明らかに両想いなんだが』が、『マンガPark』にて連載されることになったんです。

マンガの場合、まずは読み切りから始まって、読者からの反響の結果、連載に切り替わるというパターンは多いですよね。

けど、私の場合、連載になると思っていなかったんで、慌てました。読み切りは勢いで作ることができたんですが、長期的な話になると……。
実は、連載が決まってから、マンガ原作の講座を受けたり、シナリオの本を購入したりして勉強したんです。

そうなんですね(笑)。けど、プロになった後も勉強の連続ですよね。
『幼馴染2人♂が明らかに両想いなんだが』に関しては、どのようにして作っていますか。

まず、さやいんげん先生と一緒にどんなものを描きたいのか、相談をして、物語の大きな枠組みを決めます。そこから先の細かい設定は、私の自由にやらせてもらっています。